ブログ オープンソース Git fetchとgit pullのコマンド上での違いとは?
公開:July 25, 2024
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Git fetchとgit pullのコマンド上での違いとは?

Git pullは、git fetchと同時にgit mergeを実施するgitコマンドのことです。この記事では、それぞれの特徴と適した用途をご紹介します。

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Git fetchとgit pullの違いとは?

gitコマンドは、分散型バージョン管理システムとして非常に人気があり、リモートリポジトリとの同期が必須です。開発に携わるエンジニアは、プロジェクトのニーズに応じて、適切なコマンドを選択する必要があります。この記事では、git fetchとgit pullの基本とその相違点を説明し、それぞれの使用目的について詳しく解説していきます。

目次

  1. Git fetchとgit pullの基本
  2. Git fetchとは
  3. Git pullとは
  4. Git fetchを使うべき場面とは
  5. Git pullを使うべき場面とは
  6. Git fetchとgit pullに関する FAQ

Git fetchとgit pullの基本

Git fetch(git フェッチ)とgit pull(git プル)は、両方ともgitのコマンドであり、リモートリポジトリから更新情報を取得するために使用されます。 では、なにが異なるのでしょうか。git fetchは、リモートリポジトリの変更状況をローカルリポジトリにダウンロードしますが、現在の作業ディレクトリには変更を加えません。ローカルのブランチにマージされないため、作業中に中断を引き起こすことなく、リモートリポジトリの変更を確認できることが利点です。 一方git pullとは、リモートリポジトリから最新の変更を取得するところまではgit fetchと同様ですが、さらに現在のブランチに自動的にmerge(マージ)するコマンドです。リモートリポジトリの変更が直接ローカルの作業ディレクトリにも反映される点が、git fetchとの違いです。

Git fetchとは

Git fetchコマンドは、リモートリポジトリから最新のコミット履歴を取得しますが、ローカルの作業ディレクトリには反映されません。リモートの変更を取得しても、ローカルのブランチには反映されません。 主に、リモートリポジトリの最新の状態を取得し、それがローカルリポジトリに反映される前に、変更内容を確認したい場合に使用されます。 取得した変更内容をローカルブランチに適用するにはgit mergeやgit rebaseを手動で実行する必要があります。

Git pullとは

Git pullコマンドは、git fetchgit merge(またはgit rebase)の組み合わせを一つのコマンドで実行します。これにより、リモートリポジトリの変更を取得してローカルの現在のブランチに自動的に統合します。git fetchはリモートリポジトリの変更を取得してローカルに反映させないのに対し、git pullを実行すると、リモートからの変更がローカルブランチに自動的に統合します。

git pullは、リモートの変更をローカルのブランチに迅速に反映させるのに適していますが、コンフリクトが発生する可能性があるため、特に複数人での作業時には注意が必要です。

Git fetchを使うべき場面とは

Git fetchは、リモートリポジトリから最新の情報を取得するコマンドです。取得した情報はローカルのブランチには直接反映されることはありません。git pullを使うと、誤ったリモートブランチや問題のあるリモートブランチもすべてローカルブランチに反映されてしまいます。

リモートおよびローカルの両方で同時に変更が加えられている場合や、開発初心者の方がいるチームでは、git fetchを使ってリモートブランチの内容を取得してからmergeまたはrebaseするのが安全です。

Git pullを使うべき場面とは

Git pullはgit fetchと比較して、より多くのプロセスを実施してくれるコマンドです。git pullで、git fetchに加えて、git merge(マージ)またはgit Rebase(リベース)を実施することができます。このため、リモートリポジトリの変更をローカルのブランチに素早く反映したいときにおすすめです。

Git fetchとgit pullに関する FAQ

Git pullと git fetchはなにが違うの?

git pullは、git fetch + git mergeもしくはgit fetch + git rebaseを実施するコマンドです。git fetchがローカルリポジトリに影響を与えないのに対し、git pullはリモートリポジトリの変更をローカルリポジトリにも自動で同期します。

Git pullを使用する際の注意点は?

git pullを実行する際には、リモートとローカルの変更が競合することがあります。特にマージコンフリクトが発生しやすいので、コンフリクトが発生した場合には手動で解決する必要があります。また、git pull --rebaseを使うことで、リベースを行いながら最新の変更を取り込むこともできます。

Git fetchは何のために使うの?

git fetchは、リモートリポジトリの最新の状態を確認・取得するのに役立ちます。しかし、取得した変更はローカルのブランチに自動的に反映されず、ローカルとリモートのリポジトリを同期するために使用されます。

監修:小松原 つかさ
(GitLab合同会社 ソリューションアーキテクト本部 シニアパートナーソリューションアーキテクト)

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