最も成功しているDevOpsの実装でも、さらなる効率化・合理化の余地があります。DevOpsプラットフォームを効率的し、コストを削減するために考慮すべき5つの分野をご覧ください。
DevOpsプラットフォームは、サイクルタイムの短縮、セキュリティの向上、一般的に開発者の満足度の向上など、組織に明らかな利点をもたらします。一方で、成功しているDevOpsチームはさらに一歩を踏み出し、実際にソフトウェア開発のコストを削減したいと考えています。DevOpsプラットフォームを採用しているチームは複数のツールチェーンのサポートと保守に時間を費やす必要がなくなっているため、すでに優位な立ち位置にあります。
それでも、DevOpsプラットフォームのコストをさらに削減するためにできることは数多くあります。考慮すべき5つの分野は次のとおりです。
クラウドは柔軟性をもたらすものですが、「クラウドの氾濫」という潜在的な弱点を切り離すことはできません。登録は誰でもクレジットカードで簡単に行え、一度設定すれば放っておいても構わないかのように思われています。しかしながら、クラウドがもたらすコストはオンプレミスよりもさらに高くなるおそれがあります。クラウドの価格設定には、ストレージ、ネットワーキング、モニタリング、バックアップなどの他の要素が含まれています。
クラウドの氾濫はSalesforceやAdobe、その他のオンラインサービスといったSaaSインスタンスにも及び、組織は実際には使用することのないアカウントに料金を支払うことがあります。クラウドの使用状況を監視することで、負担のかかるDevOps予算に関する詳細情報を得ることができます。
優れたDevOpsプラットフォームにも時には不要なサービスが存在する可能性があります。そんな場合に備え、すべてのライセンスが使用されているかどうかを確認するようにしましょう。確認が難しい場合は、便利でわかりやすいツールチェーン計算機を活用しましょう。
老朽化したインフラストラクチャは保持とメンテナンスの両方の面でコストがかかります。それを確かめるには、平均的なデベロッパーの給与でCOBOL言語のデベロッパーを求人してみましょう(絶対に不可能ですが)。AmazonやFacebookのような大企業はレガシーシステムについて心配する必要がないため、比較的新しいシステムやDevOps機能をアプリケーションに組み込むことができるという点において有利です。時間が経つに従ってレガシーシステムの真のコストは大きく膨れ上がります。メンテナンスに必要なリソースの追加から生産性の低下まで、長期的な成長への投資、つまり長期的に収益を増加させるための投資の妨げになりかねなません。
確立されたDevOpsチームでもすべてが自動化されているわけではないことを認めるでしょうが、実際には自動化はすべての側面で取り入れられるべきものです。特にテストにおいてはなおさらです。2020年グローバルDevSecOps調査では、47%の回答者がリリースが遅延する理由として最も可能性の高いものにテストを挙げています。すべての場所でより多くのテストを行う必要があるということに反論する人はいませんが、テストの自動化はほとんどの企業で進行途上の作業です。当社の調査では、テストが完全に自動化されていると回答したのはわずか12%でした。
「時は金なり」のことわざに従い、DevOpsのコストを削減するための最後のステップとして非効率的なプロセスを再考するようにしましょう。まず最初に行うべきはコードレビューです。当社の調査ではコードレビューはDevOpsの成功に不可欠であり、より頻繁に行われていることが判明しました(複数の体験談から多くのチームが毎日のようにコードレビューを行っていることが示されています)。一方で、コードレビューに関与している人が多すぎること、明確なプロセスがないこと、コードレビューの重要性についての合意が得られていないことなど、様々な不満点も明らかになっています。コードレビューは多くの組織にとって時間を浪費する要因であり、お金や機会の損失につながります。
運用効率とコスト効率を高めるには、DevOpsの実践とプロセスを改善することが不可欠です。開発チームとオペレーションチームはクラウドの使用状況を監視し、ツールチェーンを合理化し、レガシーシステムを現代化し、反復的なタスクを自動化し、デプロイプロセスを最適化することで大幅なコスト削減を実現できます。こうしたコストの最適化戦略は財務の諸経費を削減するだけでなく、製品の品質とチームの士気を高めることができます。
非効率性の排除と自動化の実現に重点を置いた堅牢なDevOps戦略により、開発チームの俊敏性と効率を大幅に向上させることができます。
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