フランスの通信会社FullSave社はGitLabを使用してDevOpsツールチェーンを削減し デプロイ頻度を劇的に増加
フランスを拠点とする通信インフラ事業者のFullSave社は、GitLabのDevSecOpsプラットフォームを活用して効率的で迅速なソフトウェアのリリースを実現しています。
これまで使用していたイシュートラッキングおよびプロジェクト管理ツールのライセンスモデルが変更され、ツールチェーンの統合を希望する声が高まったため、同社はGitLabへの移行を決定しました。
FullSave社について
FullSave社は、フランスのラベージュを拠点とする通信インフラ事業者です。2004年設立の同社は約100人の従業員を擁し、データセンターで接続サービス、クラウドインフラストラクチャ、共有ホスティングサービスを提供しています。また、独自のファイバーネットワークを展開および運用するなど、適合したインターネットアクセスサービスを提供しています。
FullSave社は以前よりGitLabを利用した経験があります。同社は5年以上にわたってその他複数のDevOpsツールを使用してきましたが、無料版やEnterpriseエディションなど、さまざまなバージョンのGitLabプラットフォームも使用しています。例を挙げると、7人のデベロッパーがGitLabの無料版を使用して302件のプロジェクトをデプロイし、1か月あたり約100件のイシューと50件のマージリクエストを管理したことがありました。他のチームでも、GitLabを使用してソースコードと構成ファイルを顧客とやり取りしたほか、ネットワークとデータセンターのツールの開発および立ち上げ、プロジェクトのデプロイとDockerのビルドの自動化などの実績があります。
課題
FullSave社は、開発とデプロイの速度を低下させるいくつかの課題に直面していました。
同社では独自のツールをホスティングすることを方針としていましたが、以前のツールの新しいライセンスモデルではセルフホスティングは許可されていませんでした。このライセンス問題に直面した際に、同社のITマネージャーは、より良いCI/CD統合を目指して、DevOpsツールチェーンを単一のエンドツーエンドのDevOpsプラットフォームに置き換え、複雑さを軽減して生産性を高める必要があることを認識していました。また、単一アプリケーションによって、情報セキュリティの全体的な管理を扱う国際的に認められた基準であるISO 27001認証を取得するために必要な問題とコミットのトレーサビリティを確保できることも理解していました。
GitLabプラットフォームの全面的な採用の決定は、FullSave社にとっては自然なものでした。
「GitLabは必要な機能をすべて備えているため、すでに数年間使用しています」と語るのは、FullSave社の最高技術責任者(CTO)であるLaurent Lavallade氏。「そのため、複数のツールを使用していた状態から、すべての機能がまとめられた単一のプラットフォームに統合することができました。GitLab Enterpriseエディションに切り替えるのは当然の流れでした」
GitLabは、すべての要件を満たしていました。FullSave社のITチームは、コラボレーション、効率性、セキュリティ、自動化の向上など、GitLabプラットフォームが提供するすべての機能に精通していました。
これまでの環境では、同社が以前に使用していたツールとGitLabが統合する形で機能していたものの、GitLabの単一のエンドツーエンドプラットフォームほどは効率的ではありませんでした。
ソリューション
これまで使用していたイシュートラッキングおよびプロジェクト管理ツールを置き換え、GitLab Ultimate SaaSにアップグレードすることで、FullSave社は自社における最大のDevOpsの課題に対処できるようになりました。
たとえば、デベロッパーはかつて、開発ブランチに直接イシューをマージしていました。しかし、GitLabのマージリクエストワークフローのおかげで、FullSave社はコード変更の検証に関する課題を解決し、効率を向上させることができました。
さらに、GitLabを使用することで、チーム間のコラボレーションも改善されました。たとえば、イシューの依存関係はフロントエンドチームとバックエンドチームがプロジェクトの状況を把握し、お互いを必要とするタイミングを把握してより簡単にコミュニケーションを取るのに役立ちます。こうしたコラボレーションには、チームメンバーが責任を分担し、各自にかかる労力を減らせる効果があります。また、プロジェクトのライフサイクル全体を通して、プロジェクトとその進捗状況を、全員がより正確に把握できるようになりました。
結果
GitLabの単一プラットフォームをより完全に採用することで、FullSave社は開発とデプロイの両方でコミュニケーション、コラボレーション、効率を向上させました。こうしたすべての変化により、ソフトウェア開発ライフサイクル全体が簡素化されました。
FullSave社チームが目にした最大の改善点の1つは、開発とデプロイのスピードです。GitLabの使用を拡大する前は、通常月に2〜3回しかデプロイできていませんでした。今では、1日に何度もソフトウェアがデプロイされており、内容もはるかにクリーンなものとなっています。以前は多くのデプロイは手動で行われていましたが、GitLabのデプロイの自動化により、エラーが大幅に削減され、デプロイにかかる時間が2〜3時間から数分に短縮されました。
GitLabの使用範囲を拡大したことによって得られたメリットは次のとおりです。
- インテグレーションの問題とエラーの減少
- ソフトウェア品質の向上
- コード出力の増加
- ソフトウェア開発プロセスとワークフローの簡素化
- FullSave社による(一部の顧客から求められていた)ISO 27001認証の取得の実現
- コラボレーションの促進
- スタッフによるロードマップとカスタムボードの計画と構築の支援
同社は複雑なツールチェーンに頼るのではなく、単一のプラットフォームでソフトウェアライフサイクルの非常に多くの部分を処理することで、多くのメリットを得ることができました。GitLabのオールインワンソリューションを使用すると、FullSave社のデベロッパーはさまざまな機能を使用してプロジェクトと進捗状況を明確に確認できるようになるため、チームメンバーがプロジェクトの状況とコントリビュート方法を把握できるようになります。
コラボレーションが可能になり、デベロッパーの作業効率が向上したことで、チームメンバーはさらに多くの時間を費やして、より多くのより安全かつ優れたソフトウェア製品を開発できるようになりました。FullSave社のような小規模のチームでは、GitLabを使用することでより多くのプロジェクトを保守できるようになります。
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