ブログ エンジニアリング APIとは?意味から注目のAPIゲートウェイまで徹底解説
公開:December 16, 2024
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APIとは?意味から注目のAPIゲートウェイまで徹底解説

APIとは?API gateway、API連携などについて基本的な意味やメリットなどAPIについて知っておきたいことをすべて解説します。

APIとは
  1. APIとは?
  2. API連携のしくみ
  3. API利用のメリット
  4. APIを利用する際の注意点
  5. APIの種類
  6. API連携が使われている事例
  7. 注目のAPI提供元とそのサービス
  8. APIゲートウェイとは?
  9. API連携・APIゲートウェイのよくある質問

APIは、あるソフトウェアの機能をほかのソフトウェアから呼び出す仕組みのことです。「Application Programming Interface(アプリケーションプログラミングインターフェース」)の略称で、SNSやECサイト、POSレジなど多様な業界に点在しています。

この記事では、APIを理解するために、その仕組みから活用事例、注目のAPIゲートウェイまで解説していきます。

APIとは?

API連携は、その名の通り、APIを利用してアプリケーションの機能やデータを他のアプリケーションやシステムと連携させ、利用できる機能を拡張することです。事前登録したクレジットカードから自動決済されるシステムやカレンダー機能を使った自動予約システムなどにもAPIが使われています。API連携によって、プログラムをゼロから開発しなくても既存のソフトウェアやウェブサービスが提供している機能を活用できるため、効率よく顧客体験を向上させることができるため、幅広い業界で活用が広がっています。

API連携のしくみ

API連携はリクエスト(要求)とレスポンス(応答)で成り立っています。利用者側がリクエストし、提供元がレスポンスするという構図です。API連携のためには、APIの提供元は事前にどのようなリクエストに対してどのようなレスポンスを返すのかルールを設定しなければなりません。利用者はそのルールに則ったコードを書くことでAPIを連携させることができます。

API利用のメリット

APIを使うメリットは大きく3つあります。

サービスの拡張

APIを利用することで、本来は扱うことのできなかったデータ交換や処理ができるようになります。従来のようにすべての機能を社内で開発した場合、新機能やサービスの開発に多くの時間やコストがかかりました。しかし、API連携を使うことでプログラムの設計や開発、より少ない工数で高度な機能を実装できます。 顧客満足度を高めるサービスが低コストで導入できるようになるのです。

開発コストの削減

無料で提供されているAPIも多くありますし、有償APIも自社で開発から構築まで取り組んだ場合にかかる費用と比べれば、低コストに抑えられることがほとんどです。

セキュリティを向上させるには

自社開発でセキュリティを向上させるには、モバイルデバイスを利用した二段階認証などといった認証システムを構築する必要がありますが、API連携の認証サービスを使えば、実績のあるクラウドサービスの認証システムを手軽に利用することが可能です。

APIを利用する際の注意点

一方で、API提供元の問題が、自社サービスの問題に直結することに注意が必要です。提供元企業がサービスの提供を中止した場合には、自社サービスの提供もできなくなる可能性があります。API提供元のサーバーに不具合や障害が発生し、サービスが使えなくなることも想定しなければなりません。トラブルを事前に想定し、リスクに備えておくことが大切です。

APIの種類

APIには提供される目的や用途に応じていくつかの種類があり、いずれも提供元や活用方法が異なります。どのAPIを使うのが最適か判断するためにも、APIの種類について理解しておきましょう。

Web API

Webを介して機能の一部が提供されるAPIです。「HTTP/HTTPS」の通信方式を使ってインターネット経由でリクエスト/レスポンスのやり取りが行われます。プログラミング言語や使用するパソコンのOSに関係なく、あらゆる環境からアクセスが可能な点が大きな強みであり、多くの企業からさまざまなAPIが提供されています。

ネイティブAPI

WindowsやAndroidのようなOSが提供する「ネイティブAPI」。OSが持っている機能を、他のアプリケーションでも呼び出すことができるAPIです。WindowsがOSとして持っている機能をサードパーティ製のアプリでも使えるようにしています。OSが進化するとともに、OSが提供する機能は多岐にわたり、手軽にAPIを使えるようなツール(フレームワーク)が提供されることも増えています。

その他のAPI

他にもJavaやC++のようなプログラミング言語が提供する「ライブラリAPI」や「ランタイムAPI」があり、プログラミング言語が持つ能力を最大限発揮できるような環境を整えています。また、データベースが提供する「データベースAPI」では、データベース内部のデータを効率的に扱えるようなAPIを提供しています。

API連携使用例

具体的にどのような場面でAPI連携が使われているのでしょうか。

  • SNS
  • ECサイト
  • POSレジ

以上3つの例を具体的に説明します。

SNS

近年、SNSは企業と個人を繋ぐツールとして不可欠な存在となりつつあります。世界中に顧客を持つ企業では、よりきめ細かなカスタマーケアを提供する方法としてX(旧Twitter)で公開されているAPI「Sprout Social」はDM(ダイレクトメール)やメンション、リプライなどで言及されたユーザーからの要望や質問を、企業内の担当者に直接転送してくれます。また、カスタマーフィードバック機能では、XのDMで製品やサービスの満足度に関するアンケート調査を行えます。質問への回答率の向上や解答までの時間短縮が顧客体験の向上を実現します。ほかにもLINEを使った荷物の再配達設定など、SNSを使った顧客体験の向上は広い業界に広がっています。

ECサイト

決済サービスの運営事業者はECサイト向けのAPIやサードパーティアプリを提供しています。例えば、楽天ペイでは決済処理APIを提供しており、API連携をしたECサイトで楽天会員が決済する場合、楽天ペイに登録済みの情報を呼び出して決済することができます。個人情報を入力して会員登録をする手間を省けるため、顧客体験やコンバージョン率の向上が見込めます。

POSレジ

販売情報を集計・記録するPOSレジでもAPI連携が広がっています。顧客管理システムとの連携で会員情報の共有や購買履歴にあわせた商品レコメンドが可能になります。また、在庫管理システムとの連携で仕入れ効率を向上するなどデータ管理の効率化でも使われています。業種や店舗形態によって様々な活用が広がっています。

注目のAPI提供元とそのサービス

ここからは、注目のAPI提供元をご紹介します。

Google

Googleでは、クラウド基盤である「Google Cloud Platform」上で、利用できるAPIをライブラリにまとめており、GmailやMap、YouTube、Calendar、Driveの他、300種類のAPIが公開されています。こうしたAPIを使って、メールを簡単に取得するツールやカレンダーアプリを作ったり、ブラウザの拡張機能や画像認識を使ったスマホアプリ、ソフトウェア、Webサービスを構築できます。

X(旧Twitter)

大手SNSであるXもAPIを提供しています。Webサイトに表示される投稿内容や投稿をまとめたり、自動で投稿してくれるツールなど、すべてAPIをベースに作られています。SNSを使った情報発信や、情報収集を効率化したい場合には、真っ先にチェックすべきAPIと言えるでしょう。

OpenAI

話題のChatGPTを提供するOpenAIもAPIを提供しています。画像生成、機会文字起こし、自動分類、機械学習を実装するAPIに注目が集まっています。

ヤマト運輸

WebAPIにより、配送連携APIを提供しています。二次元コードをかざすだけでコンビニやオープン型宅配便ロッカーからの荷物発送するため、匿名配送や発送時の支払い簡略化が可能になり、高い顧客満足を誇っています。

Slack

アメリカ発のビジネス向けコミュニケーションツールであるSlackも、「Slack API」という独自のAPIを提供しています。利用することで、リマインドやリアルタイムでのアラートなどの通知が行えます。Botを活用し、タスク自動化、メッセージの送受信や会話へのリアクションなども実装できます。

Slackへ外部サービスからのAPIも提供されており、例えばGitLabもSlack向けのAPIを提供しています。

API ゲートウェイとは?

APIゲートウェイは、APIの管理ツールです。うまく設計、管理されているAPIなら、迅速にビジネスの新しい製品とサービスを繋ぎ合わせ、顧客体験の向上やセキュリティの強化が期待できます。しかし、API連携は実装・管理ともに容易ではありません。この問題を解決してくれるのがAPIゲートウェイです。

APIゲートウェイはクライアントとバックエンドサービスのコレクションの間に位置し、リクエストを効率的に処理することで、クライアントとアプリ間のやりとり回数を削減し、顧客体験を向上させます。たとえば、複数のAPIと連携を行う場合、通常それぞれ個別にデータの送受信をする必要がある場合にAPIゲートウェイが、データを使う側からのリクエストをそれぞれのAPIへ振り分け、集約し適正なレスポンスを返却してくれます。複数のAPIを管理できるAPIゲートウェイの機能には、認証、監視、アラートなどさまざまな種類があります。

開発したAPIに含まれるセキュリティの脆弱性を効率的に検知・修正できるようなセキュリティテスト機能を持つAPIゲートウェイの導入がおすすめです。

API連携・APIゲートウェイのよくある質問

APIとは何ですか?

APIとは、「Application Programming Interface(アプリケーションプログラミングインターフェース」)の略称です。自社の持つサービスの一部を外部でも使えるように公開する手段です。API連携によって、プログラムをゼロから開発しなくても既存のソフトウェアやウェブサービスが提供している機能を活用できるため、効率よく顧客体験を向上させることができるため、幅広い業界で活用が広がっています。

APIゲートウェイとは何ですか?

APIゲートウェイとは、APIの管理ツールです。複数のAPIと連携を行う場合、APIゲートウェイを使えば、APIゲートウェイがそれぞれのAPIへリクエストを振り分け、集約し適正なレスポンスを返却してくれます。

APIを使うメリットは?

APIを使えば、外部サービスの機能やデータを自社サービスで使用できます。低コスト、低負荷で機能拡張や新規ビジネス参入ができると近年注目を集めています。

APIはどんな種類がありますか?

代表的なものには、インターネットを介して提供される「WebAPI」、WindowsなどのOSにより提供される「ネイティブAPI」などがあります。

APIは誰でも利用できますか?

基本的には誰でも利用可能です。ただし、利用における必要な技術や、APIによっては有償化されているものもあるので、利用する際には、きちんとした理解と検討が必要です。

いかがでしたでしょうか? APIやAPI連携、APIゲートウェイについて正しく理解し、有益な連携を始めましょう。
GitLabでも多彩なAPIを提供しています。GitLabの利便性の高いAPIを、ぜひこの機会に体験してください。

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