ブログ 製品 GitLab 17.5リリース
更新日:January 16, 2025
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GitLab 17.5リリース

GitLab 17.5でリリースした最新機能をご紹介します。

17.5 cover image

GitLab Duo Quick Chat AIコードアシストを含むGitLab 17.5をリリース

このたび、GitLab 17.5のリリースを発表しました。このリリースでは、GitLab Duo Quick ChatによるIDEでのコードアシスト、GitLab Duoコード提案のセルフホストモデル、コード提案使用状況のエクスポート、GitLab Duo ChatとのMRに関する対話など、さまざまな機能が追加されました。

これらの機能は、今回のリリースに含まれる125件以上の改善点のほんの一部です。この記事では、お役に立つアップデートをすべてご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

GitLab 17.5には、GitLabコミュニティのユーザーから200件以上ものコントリビュートがありました。ありがとうございました!GitLabは誰もがコントリビュートできるプラットフォームであり、今回のリリースはユーザーのみなさまの協力なしには実現しませんでした。

来月のリリースで予定されている内容を先取りするには、17.6リリースのキックオフビデオも視聴できる今後のリリースページをご覧ください。

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今月のMost Valuable Person(MVP)はJim Enderさんが受賞

MVPには、誰もがGitLabコミュニティのコントリビューターを推薦できます。積極的に活動している候補者を応援したり、他の誰かをノミネートしてみませんか。🙌

Jimさんは、GitLabにおいて100件近くのバックログイシューを解決する取り組みを主導したことが評価されました。興味深いディスカッションが繰り広げられる毎週恒例のペアリングセッションに精力的に参加しています。さらに、GitLab Discord Communityのユーザーを支援し、GitLabサポートリクエストのトラブルシューティングや新規コントリビューターへの指導なども行っています。Jimさんは、重要なインフラやERPシステム向けのソフトウェアを開発している産業テクノロジー企業に勤務しています。

「小さな貢献であっても積み重なれば、プロジェクトが改善されます。ドキュメンテーションに関するコントリビュートのような小さなものでも、誰かの役に立ちます。新機能のすべてを開発する必要はないんです」とJimさんは述べています。

Jimさんを推薦したのは、GitLabのコントリビューターサクセスチームに所属するスタッフフルスタックエンジニア、Lee Tickettです。「より幅広いコミュニティからの参加を促すために、イシューのトリアージおよびキュレーション作業は、私にとって最重要項目のひとつです。Jimさんはそのための道筋をつけてくれています」とLeeは言います。

Leeに続き、GitLabのコントリビューターサクセスチームのシニアプログラムマネージャーであるDaniel Murphyも、Jimさんを推薦しました。「新規コントリビューターに対するJimさんの多大なるサポートとオンボーディングの際の丁寧な説明のおかげで、GitLabを共同開発するコミュニティとして成長できています」

「Jimさんのマージリクエストをレビューしましたが、素晴らしかったです!」と、GitLabのシニアフロントエンドエンジニアであるVanessa Ottoは振り返ります。「Jimさんからはすぐに返答があり、提案した内容を即座に理解して、スムーズに実装してくださいました。Jimさんの効率的かつ明瞭なアプローチには感銘を受けました」

Jimさんを始め、GitLabにコントリビュートしてくださっているオープンソースコミュニティのみなさまに心から感謝します!

GitLab 17.5でリリースされた主な改善点

GitLab Duo Quick Chatの導入

SaaS: Premium、Ultimate、Duo Pro、Duo Enterprise
Self-Managed: Premium、Ultimate、Duo Pro、Duo Enterprise

GitLab Duo Quick Chatが導入されました。これは、コードを編集している画面上で動作するように設計されたAI搭載のチャットです。Quick Chatは編集中の行で直接動作するため、デベロッパーはコードから一切離れずにリアルタイムでサポートを得られます。リファクタリング、バグの修正、テストの作成など、どのような状況であっても、Quick Chatによりその場で提案や説明が提供されるため、ツール間の移動による頭の切り替えが不要になり、完全に集中し続けることができます。

ドキュメント
エピック

GitLab Duoコード提案でのセルフホストモデルの使用(ベータ版)

SaaS: -
Self-Managed: Ultimate、Duo Enterprise

GitLab承認の大規模言語モデル(LLM)を、自社のインフラ環境でホストして、コード提案のデータソースとして設定できるようになりました。この機能はベータ版で、UltimateとDuo Enterpriseのサブスクリプションをお持ちであれば、Self-ManagedのGItLab環境でご利用いただけます。
セルフホストモデルでは、オンプレミスまたはプライベートクラウドでホストしたモデルを使用して、コード提案を有効化できます。現在は、vLLMまたはAWS Bedrockを介してオープンソースのMistralモデルをサポートしています。セルフホストモデルを利用することで、エンタープライズレベルのデータ主権とプライバシーを維持しながら、生成AIの力を活用できます。
フィードバックイシューから、ぜひフィードバックをお寄せください。

ドキュメント
イシュー

self-hosted-beta

コード提案使用状況のエクスポート

SaaS: Ultimate、Duo Enterprise
Self-Managed: Ultimate、Duo Enterprise

これまでAIインパクト分析は、GitLab.comでGitLab Duo Enterpriseを利用するお客様、およびGitLab Self-ManagedでClickHouseとのインテグレーションを利用するお客様に対してのみ提供されていました。さらに、デフォルトのメトリクスは集約されたものだけでした。

本リリースでは、生データのコード提案イベントをGraphQL APIからエクスポートできるようになりました。この機能を使用してデータをデータ分析ツールにインポートすれば、提案のサイズ、言語、利用者など、より多くの側面から採用率に関するより詳しいインサイトを得られます。ClickHouseに生データは保存されないため、一部のAIインパクト分析メトリクスは、GitLab DedicatedやSelf-Managedを含めたGitLabの全デプロイで利用可能です。

ドキュメント
イシュー

GitLab Duo Chatとのマージリクエストに関する対話

SaaS: Ultimate、Duo Enterprise
Self-Managed: Ultimate、Duo Enterprise

みなさまからのお寄せいただいたフィードバックに応え、GitLab Duo Chatがマージリクエストを認識するようになりました。レビュアーや作成者がマージリクエストについてDuo Chatとチャットで会話することで、マージリクエストについてすばやく調べたり、次に何をすべきかを確認したりできるようになりました。手順は簡単で、マージリクエストを開いてからDuo Chatを開き、会話を始めるだけです。

この新機能は既存の機能を補完するものです。GitLab Duoに「コード変更のサマリーの作成を依頼することでマージリクエストの説明をすばやく入力でき、レビュアーはマージリクエストの概要を把握できます。

ドキュメント
イシュー

ブランチルール編集機能の強化

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLab 15.10では、ブランチ関連の設定とルールが1つのページで表示されるようになりました。これにより、複数の設定が適用されたプロジェクトの構成を簡単に理解できるようになりました。

本リリースでは、この機能をベースに、ブランチ保護、承認ルール、外部ステータスチェック設定を含め、特定のブランチルールをこのページ上で直接変更できるようになりました。これらの新機能を土台としてブランチ設定の継続的な改善に取り組み、将来的にはさらに柔軟に設定できるようになる予定です。

ぜひ新機能を活用し、フィードバックをお寄せください。フィードバックは、専用のフィードバックイシューからお寄せいただけます。

ドキュメント
エピック

スイッチボードにGitLab Dedicatedテナント概要を追加

SaaS: - Self-Managed: Ultimate

スイッチボードに新たにテナント概要が追加され、GitLab Dedicatedインスタンスに関する重要な情報にまとめてアクセスできるようになりました。

今回のリリースで初めて追加されたこの機能により、現在お使いのGitLabのバージョン、インスタンスのURL、今後予定されているメンテナンス期間と過去のメンテナンス期間の日時をすべてテナント概要ページで確認できるようになりました。

ドキュメント イシュー

switchboard-tenant-overview

シークレットプッシュ保護の一般提供を開始

SaaS: Ultimate
Self-Managed: Ultimate

GitLab Ultimateをご利用のすべてのお客様を対象に、シークレットプッシュ保護の一般提供を開始しました。

キーやAPIトークンなどのシークレット情報が誤ってGitリポジトリにコミットされた場合、リポジトリにアクセスできる人なら誰でも、情報を悪用する目的でそのシークレットのユーザーになりすますことができます。シークレットが流出すると、時間とコストがかかり、企業の評判に悪影響が及ぶ可能性があります。シークレットプッシュ保護は、そもそもシークレットがプッシュされないように保護することで、修正時間を削減し、リスクを軽減します。

シークレットプッシュ保護機能は、ベータ版から改善されました。Git CLIを用いてコミットをプッシュすると、変更点(差分)のみを対象にスキャンが実行され、シークレットの有無を確認するようになりました。また、誤検出を防ぐために、パスやルール、特定の値を除外する実験的サポートも追加されました。

詳細については、ブログ記事(英語)を参照してください。

ドキュメント
イシュー

GitLab.comで認証情報インベントリが利用可能に

SaaS: Ultimate
Self-Managed: -

GitLab.comのトップレベルグループのオーナーは、認証情報インベントリをご利用いただけるようになりました。認証情報インベントリでは、グループで使用されるエンタープライズユーザーのパーソナルアクセストークンとSSH鍵を閲覧できます。また、認証情報の失効や削除に加え、追加情報の表示も可能です。これまで認証情報インベントリは、GitLab Self-Managedの管理者のみが利用できました。

グループオーナーは認証情報インベントリを使用することで、自分の管理権限内にある認証情報を把握できるため、可視性が高まります。

ドキュメント
イシュー

govern_credentialsinventory

依存関係リストでのコンポーネントによるフィルタリング

SaaS: Ultimate
Self-Managed: Ultimate

GitLabで、特定の依存関係コンポーネントをすばやくフィルタリングして、グループまたはプロジェクトで使用されているかどうかを特定できるようになりました。特定のパッケージやバージョンが使用されているかを確認するためだけに、手動で全リストを調べるのは面倒で、時間もかかります。新たに依存関係リストでコンポーネントごとにフィルタリングを行えるようになったことで、脆弱な依存関係を取り出して、アプリケーションのリスクを評価できるようになりました。

ドキュメント
エピック

component_filter_dependency_list

GitLab 17.5でリリースされたその他の改善点

コーディングエクスペリエンスの向上!Windows用Visual StudioでDuo Chatが利用可能に

SaaS: Premium、Ultimate、Duo Pro、Duo Enterprise
Self-Managed: Premium、Ultimate、Duo Pro、Duo Enterprise

Duo ChatがWindows用Visual Studioにシームレスに統合され、開発ワークフローを強化できるようになりました。AI搭載機能を活用してコードの説明、改良、デバッグ、テストの作成をすべてリアルタイムで行うDuo ChatをVisual Studio上で使用できることで、コーディングエクスペリエンスを向上させます。この統合により、使い慣れた開発環境で直接Duo Chatの高度なAIツールを活用できるため、生産性が向上するとともに、より迅速かつ効率的に問題解決を行えます。

ドキュメント
エピック

duo-chat-visual-studio

コンテナレジストリタグ操作時のAPIパフォーマンスの向上

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLab Self-Managedインスタンス用のコンテナレジストリAPIが大幅に改善されました。GitLab 17.5リリースで、:id/registry/repositories/:repository_id/tagsエンドポイントにキーセットページネーションが実装され、GitLab.comでは既に提供されていた機能をご利用いただけるようになりました。この機能強化は、APIパフォーマンスの改善と、デプロイ方法に左右されることなくGitLabで一貫したエクスペリエンスを提供することを目的とした、継続的な取り組みの一環です。

キーセットページネーションを使用すると、大規模なデータセットをより効率的に処理でき、結果としてパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスが向上します。このアップデートにより、リポジトリタグをよりスムーズに操作できるようになったため、特に大規模なコンテナレジストリを管理する場合に特に効果的です。この機能を使用するには、Self-Managedインスタンスを次世代のコンテナレジストリにアップグレードする必要があります。

ドキュメント
イシュー

REST APIを使用したエージェントおよびGitOps環境の設定

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

ポッドのステータスとFluxの調整は、GitLab環境のUIから確認できます。ただし、この方法では、GraphQLかUIを使用しない限り必要な設定を確認できないため、スケーリングが難しい一面があります。本リリースから、Kubernetes用エージェントの設定と、環境ごとのネームスペースやFluxリソースの設定を行うREST APIサポートがGitLabに含まれるようになりました。動的な環境のサポートをさらに強化するために、イシュー467912では、CI/CDパイプラインでこれらの設定のサポートを実装することが提案されています。

ドキュメント
イシュー

ファイアウォールで保護されたGitLabインストール環境向けにKubernetesインテグレーションをサポート

SaaS: - Self-Managed: Ultimate

これまで、Kubernetes用エージェントを使用できるのは、GitLabインスタンスにKubernetesクラスターが接続可能な場合のみでした。このような制限があることで、たとえばプライベートネットワーク上やファイアウォール経由でGitLabを実行しているお客様は、エージェントを使用できませんでした。GitLab 17.5からは、適切に設定されたagentkインスタンスが接続開始を待機していることを前提とすることで、GitLabからクラスターとGitLab間の接続を開始できます。

最初の接続が確立されると、エージェントの全機能を利用できるようになります。本リリースでは、クラスターからの初期化に関しては変更はありません。

ドキュメント

イシュー

GitLab UIからGitOpsの調整を一時停止または再開できるように

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

Fluxを使用する中で、これまでに自動調整やドリフトの修正をすぐに停止せざるを得なかったことや、HelmReleaseをトリガーして手動で削除したリソースを同期したいと思ったことはないでしょうか。このようなアクションは、Fluxの一時停止および再開機能を使用することで最も効果的に実現できます。これまではFlux CLIが利用可能な最良の方法でしたが、この方法では、ツール間の移動により頭の切り替えが発生するだけでなく、適切なリソースが対象となるようにコマンドをいくつか実行する必要がありました。GitLab 17.5では、Kubernetes用に組み込まれたダッシュボードから調整を一時停止または再開できるようになりました。

ドキュメント
イシュー

プロジェクトレベルでのコンプライアンスセンターへのアクセス

SaaS: Premium、Ultimate
Self-Managed: Premium、Ultimate

これまで、コンプライアンス センターは最上位のグループとサブグループでのみ利用可能でした。

今回のリリースでは、プロジェクトにもコンプライアンスセンターが追加されました。プロジェクトレベルでのコンプライアンスセンターでは、特定のプロジェクト関連のチェックおよび違反の閲覧のみ行えます。

フレームワークを追加または編集する場合は、プロジェクトレベルではなく、トップレベルグループのコンプライアンスセンターにアクセスする必要があります。

ドキュメント
イシュー

エンタープライズユーザーのパスワード認証を無効にする

SaaS: Premium、Ultimate
Self-Managed: -

エンタープライズユーザーは、ユーザー名とパスワードを使用してローカルアカウントで認証を行えます。本リリースでは、グループオーナーが、グループのエンタープライズユーザーのパスワード認証を無効にできるようになりました。パスワード認証が無効になっている場合、エンタープライズユーザーは、グループのSAML Identity Providerを使用してGitLabのWeb UIで認証するか、もしくはパーソナルアクセストークンを使用して、GitLab APIやGitでHTTP基本認証を行えます。

ドキュメント
イシュー

コンプライアンスパイプラインからセキュリティポリシーへの移行プロセス

SaaS: Ultimate
Self-Managed: Ultimate

GitLab 17.3では、コンプライアンスパイプラインの非推奨化と、GitLab18.0リリースでの削除を発表しました。コンプライアンスパイプラインの代わりに、GitLab 17.2でリリースされたパイプライン実行ポリシータイプを使用することが推奨されます。

既存のコンプライアンスパイプラインからパイプライン実行ポリシータイプへの移行を促すために、本リリースでは次の目的で警告バナーが表示されます。

  • コンプライアンスパイプラインの非推奨化に関するユーザーへの通知
  • 既存のコンプライアンスパイプラインからパイプライン実行ポリシータイプへの移行を促すプロンプトと移行のガイド付きワークフローの提供

ドキュメント
イシュー

APIを使用したトークンの関連付けの表示

SaaS: Free、Premium、Ultimate Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

トークンがどのグループ、サブグループ、またはプロジェクトに関連付けられているかを確認できるようになりました。これにより、トークンの有効期限や失効による影響を判断し、どこでトークンが使用可能であるかを把握しやすくなります。

ドキュメント イシュー

GitLabチャートの改善

SaaS: -
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLab 17.5では、NGINX Ingressコントローラーのバージョンがアップデートされました。本リリースに含まれるnginx-controllerコンテナイメージのバージョンは1.11.2です。なお、新しいコントローラーではEndpointSliceが使用されており、EndpointSliceへのアクセスにはRBACルールが必要になるため、新しいRBAC要件が含まれていますのでご注意ください。

ドキュメント

オムニバスの改善

SaaS: -
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLab 17.5では、単一ノードのインストール時にPostgreSQLをバージョン14.xから16.xにアップグレードできるようになりました。自動アップグレードは有効でないため、手動でPostgreSQLのアップグレードを実行する必要があります。

ドキュメント

GitLab Runner 17.5

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

本日、GitLab Runner 17.5もリリースされます!GitLab Runnerは、CI/CDジョブを実行し、結果をGitLabインスタンスに送信する、拡張性の高いビルドエージェントです。GitLabに含まれるオープンソースの継続的インテグレーションサービスであるGitLab CI/CDと連携して動作します。

新機能:

バグの修正:

ドキュメント

保護パッケージを使用して依存関係を守る

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Self-Managed: -

本リリースでは、NPMの保護パッケージが新たにサポートされました。こちらは、GitLabパッケージレジストリのセキュリティと安定性を強化することを目的として設計された新機能です。急速に変化するソフトウェア開発の現場においては、パッケージを誤って変更または削除してしまった場合、開発プロセス全体に混乱が生じる可能性があります。保護パッケージを使用すると、意図せぬ変更を防いで最も重要な依存関係を保護できます。

GitLab 17.5からは、保護ルールを作成してNPMパッケージを保護します。保護ルールの条件をパッケージが満たした場合、指定されたユーザーのみがパッケージを更新または削除できます。この機能を使用すると、手動による監視の必要性を減らすことにより、意図せぬ変更の防止、規制要件へのコンプライアンスの強化、ワークフローの効率化を実現できます。

ドキュメント
イシュー

protected_npm_packages

GitLabのKubernetesインテグレーションが簡単に立ち上げ可能に

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLabは、Kubernetes用エージェントFluxとのインテグレーションを通じて、柔軟で信頼性が高く、安全なGitOpsサポートを提供していますがGitLabでFluxを立ち上げてKubernetes用エージェントを設定するには、さまざまなドキュメントを読み、GitLab UIとターミナル間で移動して作業を行う必要がありました。本リリースでは、GitLabにglab cluster agent bootstrapコマンドが追加され、インストール済みのFlux上に簡単にエージェントをインストールできるようになりました。これにより、たった2つの簡単なコマンドでFluxとエージェントを設定できます。

ドキュメント
イシュー

Kubernetesリソースイベントのストリーミング

SaaS: Free、Premium、Ultimate
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

GitLabでは、Kubernetes用のダッシュボード上に、ポッドとポッドのログストリームのすべてがリアルタイムで表示されます。GitLab 17.4では、リソース固有のイベント情報の静的リストをUIから確認できるようになりました。今回のリリースではKubernetes用のダッシュボードをさらに強化し、クラスター内で発生した受信イベントをストリーミングできるようにしました。

ドキュメント
イシュー

高度なSASTでのRubyのサポートとルールの更新

SaaS: Ultimate
Self-Managed: Ultimate

GitLabの高度なSASTのサポート対象として、新たにRubyを追加しました。Rubyを対象にファイルや機能をまたがるスキャンを実行するには、高度なSASTを有効にしてください。高度なSASTがすでに有効な場合は、Rubyのサポートも自動的に有効になります。

また、高度なSASTでサポートされる他の言語の検出ルールを改善するために、次のアップデートを先月リリースしました。

  • 新たなJavaパストラバーサル、Javaコマンドインジェクション、JavaScriptパストラバーサルの脆弱性を検出
  • 脆弱性の種類をより具体的かつ一貫性を持って特定できるようにCWEマッピングを更新
  • パストラバーサルの脆弱性の重大度を増加

高度なSASTが各言語で検出できる脆弱性の種類を確認するには、新しい高度なSASTのカバレッジページを参照してください。

高度なSASTの詳細については、先月の一般提供の発表に関するブログ記事でご覧いただけます。

ドキュメント
イシュー
イシュー

セキュリティポリシーのスコープにグループを追加

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Self-Managed: Ultimate

セキュリティポリシーのスコープにグループやサブグループを含められるようになりました。これは既存のオプションを拡張するもので、グループやサブグループ内の全プロジェクト、定義されたプロジェクトリストに記載されているプロジェクト、コンプライアンスフレームワークラベルのリストと一致するプロジェクトを対象にできるようになりました。

今回のアップデートにより、グループ全体でポリシーを有効にする際の柔軟性がさらに高まります。また、必要に応じてスコープに例外を適用して、プロジェクトにポリシーが適用されないようにすることも可能です。

この改善以外にも、セキュリティポリシープロジェクトをリンクし、スコープをきめ細かく設定してポリシーを実施するプロセスを簡素化する、さまざまな機能強化を今後も行っていく予定です。

ドキュメント
エピック

scope-all-projects-in-linked-groups

ユーザー管理サマリーの改善

SaaS: -
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

管理者エリアで、インスタンス上のユーザーに関する次の重要な情報のサマリーが表示されるようになりました。

  • 承認保留中
  • 2要素認証なし
  • 管理者

管理者は、サマリービューで何人のユーザーが上記の状態にあるかをすばやく確認し、フィルタリングできるため、ユーザ管理の効率性が向上します。

ドキュメント
イシュー

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SAMLシングルサインオンの適用が選択可能に

SaaS: -
Self-Managed: Free、Premium、Ultimate

これまでは、SAML SSOが有効な場合、グループはSSOの強制を選択できました。その場合、すべてのユーザーがグループにアクセスする際に、SSO認証を使用する必要がありました。しかし、グループによっては、従業員やグループメンバーに対してはSSOを実施してセキュリティを確保したい一方で、外部のコラボレーターや請負業者に関してはSSOなしでグループにアクセスできるようにしたい場合もあります。

本リリースでは、SAML SSOが有効なグループでは、SAML IDを持つすべてのメンバーに対して自動的にSSOが実施されますが、SAML IDを持たないグループメンバーには、SSOの実施が明示的に有効化されていない限り、SSOの使用が求められません。

メンバーがSAML IDを持っているとみなされるのは、次のいずれかまたは両方に該当する場合です。

  • GitLabグループのシングルサインオンURLを使用してGitLabにサインイン済みの場合
  • SCIMを用いてプロビジョニングされた場合

SSOの強制の選択をスムーズに動作させるには、「このグループのSAML認証を有効にします」チェックボックスをオンにする前に、SAMLの設定が正しく動作しているかどうかを確認してください。

ドキュメント
イシュー

実験的な機能

JavaとPythonにおける静的な到達可能性のサポート

本リリースでは、コンポジション解析でJavaとPythonにおける静的な到達可能性をサポートしました。

静的な到達可能性のサポートにより、ソフトウェアコンポジション解析(SCA)で得られる結果がより充実します。静的な到達可能性機能では、GitLabの高度なSASTによってプロジェクトのソースコードをスキャンし、使用中のオープンソースの依存関係を特定します。

トリアージや修正に関する意思決定を行う上で、静的な到達可能性によって生成されたデータを参考にできます。また、静的な到達可能性データをCVSS(共通脆弱性評価システム)スコアと一緒に使用すれば、より焦点を絞って脆弱性を確認することも可能です。

この機能は実験的に導入されました。有効にするには、.gitlab-ci.ymlファイルまたはプロジェクト変数STATIC_REACHABILITY_ENABLED変数を設定してください。この機能の詳細については、解説動画をご視聴ください。

みなさまからのフィードバックをお待ちしています。ご質問やコメントがある場合、またはGitLabチームとのやり取りをご希望の場合は、こちらのフィードバックイシューをご覧ください。

バグ修正、パフォーマンスの改善、UIの改善

GitLabでは、ユーザーに可能な限り最高の環境をお届けできるよう尽力しています。リリースのたびに、バグを修正し、パフォーマンスを改善し、UIを向上させるためにたゆまぬ努力を続けています。GitLabは、100万人を超えるGitLab.comユーザーをはじめ、GitLabのプラットフォームを利用するすべての人にスムーズでシームレスな体験をお届けすることを約束します。

以下のリンクをクリックして、17.5のバグ修正、パフォーマンスの強化、UI改善についてすべてご覧ください。

非推奨事項

新たに非推奨になった機能、および現在非推奨になっているすべての機能の一覧は、GitLabドキュメントで確認できます。今後の破壊的な変更について通知を受け取るには、破壊的な変更のRSSフィードにサブスクライブしてください。

削除された機能と破壊的な変更

削除されたすべての機能の一覧は、GitLabドキュメントで確認できます。今後の破壊的な変更について通知を受け取るには、破壊的な変更のRSSフィードにサブスクライブしてください。

GitLab 17.5へのアップグレードに関する重要なお知らせ

GitLab 17.5には、NGINXコントローラーコンテナイメージの新バージョン(1.11.2)が含まれています。新しいコントローラーではEndpointSliceが使用されており、アクセスにはRBACルールが必要となります。アップグレードする前に、新しいコンテナイメージを設定してください。

変更履歴

変更内容をすべて表示するには、次のページから変更履歴を確認してください。

インストール

GitLabを新規にインストールする場合は、GitLabのダウンロードページをご覧ください。

更新事項

更新ページをご覧ください。

ご不明な点がある場合

ご質問やご意見をお聞かせください。本リリースについてご不明な点がある場合は、GitLabフォーラムにアクセスして質問を投稿してください。

GitLabサブスクリプションプラン

監修:知念 梨果 @rikachinen (GitLab合同会社 カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセスエンジニア)

過去の日本語リリース情報

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